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[tog]77:娘

「あたたたた……」「弱っちいもんだなァ」 周子をあっさり組み敷いて、クレリック・リザートは余裕たっぷりに笑った。「……おっと。組んだ後は三秒以内に身を起こせ、とね」 クレリック・リザートは苦笑いしつつ周子の身体の上から素早く身を起こす。周子の手を引くと、ぐいっとその身体を起こしてやり、ついた土ぼこりをほろってやる。「体術教えてんだから多少の触れあい、っつーのは仕方ないと思うんだがな? どうもお前の親父...

[tog]76:欠け目

「青いピクシー?」「そうです、恐ろしく凶暴で、いたずら好きの」 途端カズマは顔をしかめた。馬を全速力で駆りながらの会話に舌を噛んだのである。 口中でじんわりと血の味が広がってくる。思いっきり舌を噛んだ痛みのせいか、舞い上がる土埃のせいか、目の端に浮いた涙がなかなか引かない。 不覚にもあふれる涙に目をしばたたせながら、カズマは隣を駆けるルシウスを見た。 銀の長い髪が、馬の地を蹴るのにあわせて激しく上...

[tog]75:兄の上機嫌

 窓から差しこむ朝の白い光を浴びて、ルシウスの銀の長髪がキラキラと輝いている。 細身のグレーのパンツにあわせ白いシルクのシャツを一枚羽織っただけのひょろりとした長身のルシウスは、呼び付けたカズマが来室したのを見るや、待ちかねたようにいそいそと書斎のデスクの前に立ち、大仰に両手を広げてその入室を促した。「おはよう! 良い朝ですね、昨夜はゆっくり休みましたか?」 この上なく上機嫌な声。 そんなルシウス...

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