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「労働法のキモが2時間でわかる本」紹介

「あれっ?増永さんて人が出てくるのに、男前とは書いてないなぁ、なぜか」

 て。
 つっこむところはそこかー!

 そこはまぁおいといて、ハイ。

 「労働法のキモが2時間でわかる本」をご紹介します。
 労働法について、とても 読みやすく、分かりやすく、書かれた本です。


 この本は労働関係法令(の一部)について解説してる本なんですが、
 目次を見れば、すぐにその異色っぷりが分かると思いますー。ご覧あれ。

 タイトル的にやわらかいものが並んでいます、労使でいえば「労」側からの疑問やつっこみ視点なので、みなさんにとっても「あー、それ私もちょっと気になる……」というのが並んでいるんじゃないかと。
第1章 「ウチは“美人”を採用します」……そんなのアリですか?
       〜 募集・採用のルール
第2章 その給料、最初の話と違うじゃん…
       〜 労働契約のルール
第3章 サービス残業と持ち帰り残業はどちらがお得か?
       〜 労働時間・時間外労働・割増賃金のルール
第4章 休憩時間にパチンコに行くのはマズイのか?
       〜 休憩時間のルール
第5章 接待ゴルフや社員旅行は休日出勤になるのか?
       〜 休日のルール
第6章 残業が多いヤツは管理職にしてしまえ!?
       〜 管理職の労働時間等のルール
第7章 釣り三昧のハマちゃんがクビにならない理由
       〜 年次有給休暇のルール
第8章 ウチの会社は「完全歩合給」ですけど何か?
       〜 賃金支払いのルール
第9章 労働基準法は女性の味方!?
       〜 女性雇用のルール
第10章 社長が金庫にしまう秘密のモノ
       〜 就業規則のルール
第11章 「クビだ!」と言ったら負けのルール
       〜 解雇のルール
第12章 労働Gメンは、窓の灯をチェックする
       〜 労働基準監督署の調査の話

 いかがでしょう、「ちょっと気になるかも」って思ったそこの人! そんな人にこそ、この本は絶好のお勧め、買って損のない本だと私は本音で思います。仕込みじゃないよ。

 ・ストーリー仕立てで読みやすく、かといって取り散らかってる長文イメージはない。
 ・章末にまとめとしてポイントと法的解説が為されているので、分かりやすい。

 労働法がこういう切り口こういうノリで解説されるなら「まあ頭の片隅にでも留めておこうじゃないの」と思うもんであります。


 私個人としては、振休と代休との違いや、時間外労働と割増賃金の考え方が参考になったかな。うちは個人の裁量の幅が大きいので、週の労働時間ももちろん残業も自分で管理、平日に休んでスキー行って週末に出社とかもよくやるんだが、あんまりやりすぎずに(苦笑)改めてちゃんと考えなきゃなーと思った。

 どんな仕事でも、社会に出て勤める以上、絶対に絡んでくるのが労働法ですよ。
 労働法をめぐるいわゆる「社会人の常識」とされるものが、気合入れずともさくっと簡単に読めるんで、ぶっちゃけこいつは儲けもんだと思います。
 私のように経理も労務も社会保険も全部やる貧乏会社勤めの人間にとっては、「おおっ、分かりやすっ!」ととてもウェルカムな印象です。

 読みやすく分かりやすい、という点で一押しですが、
 実は、この本で私がいいなと思った一番の点は、「法的にこうしなきゃダメ」という四角四面な書き方がなされていないこと。「法的にこうです」という解説の前に、イラストや物語を通じて法としての考え方、法の理念みたいな部分を感じさせるところです。
 私なんかは「くそう、融通きかねぇ法律だな」「うおぅ、納得いかね」「これってば法律の方が悪くない?」と思うこともたまにあるのですが(労働基準監督署で丸半日喧々諤々とやりあったこともある)、石井さんが解説すると、なにやら法にも血が通っているようにさえ思えてくる、石井マジック。
 石井さんの、勤める人使う人、労使双方への愛情を感じるね。
 正直な話、この本読んで初めて、労働法って、「労」にも「使」にも、ちゃんとそれなりに考慮されているのかもしれない、と思ったよ、自分の立場が「労」でも「使」でもなんか気に食わねぇ法律ばっかだと思ってたんだがな、なんかちょっと見直した、ような気がする(あいにく実証はまだだ!)。
 でも、労働法との距離は確実に縮まったと思うよ、私にとって。これは収穫。


 最後になりましたが、
 献本くださった著者の石井孝治さん、ありがとうございました。最後まで興味深く楽しく読ませていただきました。
 →社会保険労務士事務所ヒューマンワークス(広島県呉市)
 →広島の社会保険労務士事務所ヒューマンワークス「石井孝治」のブログ

 献本いただく機会を下さいました「頭ん中」のマスナガさん、ありがとうございました。
 →広島のマスナガさんのブログ「頭ん中」




 以下、レビューというよりももっとずっとぐっと私的な感想。

 労働法とは、労働関係法令の総称ですが、まあフツーに一社員として働いている限りはいちいち法令に目を通そうなんて思わないだろうし。
 入社時会社から渡される服務規程や賃金規程、雇用条件通知書、それら書類の内容と、その他実際の運用の程がどれほど適切かどうかなんて、なかなか自分で判断なぞつきません。

 だってさ、私の場合は、新卒入社するときには「ぐえーとにかくどっかに入れてくれー」だったし。入った後は仕事するので精一杯だし、実際うまくいかなくて気に入らなきゃやめる、になるんだろうし。ヘッドハンティングで自分有利に条件詳細詰めるというのはあいにくまだ経験ないし。
 「うちはこうだから」「ふーんそうなんすか……」ってのが大体の実状ではないでしょうか。

 えーそんなことないー?自分公務員ですから?絶対倒産しない大企業に勤めてるから福利厚生バッチリだし?労働法の解釈で揉めるなんて対岸の火事?

 いやしかしこのご時世、今まで苦労したことないからって、この先も苦労することがないとは限りませんぜ。労働法に関する知識は「知っといたほうがよい」部類に入る雑学じゃないのかな。重箱の隅突付くような知識は要らんけど、この本に取り上げられてる項目くらいは、ざっと知っといたら格好いいんじゃないかな、社会人として。


 法的に適切なのか、人的環境的に適切なのか、

 私、思うんだけど、たとえ優秀なコンサルがついて会社側としてはきっちり法的な解釈の範囲で白ゾーンだとしても、やはり社員の不満というのはないわけではないと思うんですよ。
 逆にギリギリセーフだとか解釈によっては「アウトかもしんない」ダークグレーなゾーンでも、今この会社はこういう風にするほうがむしろ上手く回る、というのもあると思うんです。こんなこと書いたら怒られるかなぁ、
 でもさ、
 「悪法も法」とはよくいいますが、今のご時世、中小企業が大企業並みの法令遵守と待遇とを目指しても企業体力が持ちません、その会社なりの理念や社風を、社員達とどう共感と協力を以って上手く回していくか、労働法の解釈とはまさにそこに尽きるんじゃないかと思うんですわ。
 自分たちで会社を回す、
 私はこの本はそのための第一歩にこそ、ぜひフツーのみなさんに一読をお勧めしたいと思います。足りないとか不平ばっかゆってないでさ。

 (私んとこは)小さい会社なので気軽に言えるんだろが、と言われるかもしれないが、気軽も気重も関係なくこれははっきりといえる、「会社のルールを作ったのもそれを変えるのも社員」、役員だろうがヒラだろうが、会社が上手く回らないと金が入らないんです、会社の労働環境に自分たちが疲弊したら先が持たないんです。上司の頭が固いとか畏れ多いとか、そんなん関係ない、働く環境について揉めるのが嫌でそのまま黙ってるのならそのまま会社と一緒に潰れてしまえば良いと思う。できるならば揉めないようにうまーく根回しして声を通してください。できねーからこんなにやつれてるんだよばかという声が聞こえないでもないがな。

 法律に照らし合わせたところで「これまじ違法だから」って、その改善のために急転回した挙句、会社が潰れたらかなわないじゃない。んまあそもそもそんな会社潰れちまえ、って気もしないでもないが、倒産件数がバカスカ増大しているこのご時世、ちょっとやっぱ洒落になんない。
 どうにも今の世の、大企業の収益の増大に伴う税収増さえ獲得できればオッケな政治的な経済状況の解釈には、私はひどい懸念を抱いています。

 会社も人なのだから、堪えるべき所は堪え収穫する時まで頑張る気概が、今のご時世絶対に必要だと思うよ。会社は籍さえ置いとけば月イチで給料を振り込んでくれる自動給料支払機ではないんですよ。社会的経済的状況を見て、きついときにはきついと感じ、何かする、そういう社員になりたいと思いますよ。

 キャッシュや数字といった目に見えるものでも、あるいは個人的充足や社会的貢献感といった目に見えぬものでも、より多くの利益や幸福を生み出し、それを皆で分配する、つまり会社や社会を上手く回していくための原動力の一助になって欲しい、そういうためにこそ実用的な知識や雑学は身に積むべきだと思うんだ。

5件のコメント

「キモ」とか書いてあった時点でいつもそれ以上のれびうは読まないアマノジャックな篁@現在転職活動中でございます。これは確かに面白そうだな。密林で買うにはこれ一冊だと送料無料価格にちと届かないようだから、他に何か買いたいのが見つかったときにでもいいかも(笑)
  • 2008-01-04
  • 投稿者 : 篁頼征
  • URL
  • 編集
 一応上場企業もベンチャー企業も経験済みなので色んな意味で面白そうな本ですね

> 月イチで給料を振り込んでくれる自動給料支払機ではないんですよ
 でかい会社の社員ってほとんどこんな風に思っているんじゃないのかな? 目をキラキラさせて前向きにどーーーーんっとぶつかっているような社員って少ないっすよ、いい意味で欲のあるヤツは企業を見切って転職するか独立してますからね、って前の会社が酷すぎたのか?(笑)、独立・転職したらしたで今度は違う悩みとぶつかるんだけどね ふぅ♪(ため息)
 読んでみて面白かったらうちの社長にも読ませてみるかな?って人の意見を聞く耳持ってりゃ楽なんだけどね とほほ
  • 2008-01-04
  • 投稿者 : 月見酒
  • URL
  • 編集
 篁さん、こんにちは。
 そうっすね、これ一冊じゃ1500円に届かないから、こんなんどうですか?「議論のルールブック」http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4106102366/koharito-22/ref=nosim/ 斜め読み読み飛ばしでも全然おっけだと思います。転職したら環境がらっと変わるでしょうから、大人の心意気ってな具合で一冊どうぞ。

 月見酒さん、こんにちは。
 あれっすねー、月見酒さんのコメントはリアルっすね、さすが先輩。気軽にさくっと読めるんで忙しい月見酒さんにもお勧めしときますよー。

>人の意見を聞く耳持ってりゃ楽なんだけどね とほほ
 いや、聞かせなくても、机の上に見えるように置いとけばどうっすか?あっ社長はおれの机の側には寄りませんって?
 私が社長だったら、社員の机の上にこの本乗ってたら、ちょっと焦るなーびびるなー。「なになに?ひょっとしてなにか不満でもあるの?おれんとこなんかちょっとグレーな気がする?」とか「ちょっとまってよーえーなんか気になることでも書いてあるー?」とかって寄って行って、勝手にパラパラページめくりながら、雑談で肚ん中探りいれるね!
どうも初めまして。本の書評をふらふら検索していたところ
ここに辿り着きました。
amazonのレビューでも良いのですが、結構ヤラセも多いですからね。
個人のブログの方が結構、信用できたりします。

この本を読むと人を雇う側は結構怖くなっちゃいますね〜
なんだか何をやっても犯罪になってしまうような。

労働問題は突き詰めると信頼関係の問題なんですよね〜
日ごろからの鬱憤が爆発して、訴訟沙汰になるような。
毎日の仕事で基本的な気配りとか配慮ができていれば
本に書かれてるような、一大事にはならないとは思います。

ではでは、また遊びにきますね〜
  • 2008-04-25
  • 投稿者 : ゆきんこ
  • URL
  • 編集
 ゆきんこさん、こんにちは。エントリ読んでくださりありがとうございます。
>この本を読むと人を雇う側は結構怖くなっちゃいますね〜
 いや、でもほんと給料上げられないわ残業代もそうそうそんなには出せないわでこのご時世会社だって苦しいと思うんですよ、こちとら田舎地元の中小零細がどんだけ倒産してるかー。

>労働問題は突き詰めると信頼関係の問題なんですよね〜 (…中略…)毎日の仕事で基本的な気配りとか配慮ができていれば
 だと言い切れるといいんですがね。だがしかし、信頼関係といいますものは、金がらみで壊れやすいものの筆頭じゃないすかねぇ。

 ところで、URLの先、離婚訴訟できつい条件を飲まされその後現在も毎月ケツの毛まで抜かれている男を身内に飼っている私としては、「男のための最強離婚術」には興味ありますねぇ。離婚てざっと見回してもどれも女味方本ばっかですもんねぇ……男ってかわいそうっすよ。今度書店で見かけたら手にとって見ます。

 お越しいただきありがとうございます、また機会がありましたらどうぞお気軽にお立ち寄り下さいませ。

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